誕生前夜 [作曲]
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工房の周囲の森の中もようやく春となりました.
ヤマザクラはまだ蕾も固いのですが,
コナラの芽は日ごとに成長してきています.
冬に薄紅色の花を咲かせたコウヤボウキの若芽も芽吹いて
何よりもシュンランの花が春の渡来を告げているようです.
でも,今回の曲はもう少しねじれていて
以下の詩;”誕生前夜”の方が内容的に近いのかもしれません.
炎,
焼き尽くすもの
生きるための死を生み出せない貪欲な消費者よ
死,
破壊と誤解される凍てつく大地
幼い自分を食い尽くすおまえの苦痛と歓喜を知るものは少ない
食事と言う快楽さへ捨てたというのに
おお,何という織物か
見捨てられた醜悪な手触り
やがて生まれるものたちのために
おまえの裸の神経を包むのは蛇の皮だけだ
生まれてくるのは昨日ではない何か
そう,今のおまえさえもが理解できない未知なる自分自身
それまでは無視するがいい
動かないから死んだと思うような愚かな常識は
力強い曲ですね。
芽吹き、春の訪れ、のイメージより、
確かに炎の激しさの方がぴったりきます。
凄いですねー こんな曲が作れてしまうんですね!
前の幻想的な曲も素敵でしたが、これもいいですね ^^
by 銀猫 (2008-04-04 13:49)
銀猫さん
ご無沙汰してしまいました.
お元気でなによりです.
曲は細かな仕上げをさぼったままUPしてしまったのですが
感想をお聞きしほっとしております.
曲名のemergenceには出現,発生の意味のほか
羽化の意味も有るそうです.
幼虫から蛹,羽化の過程はものすごい激変期で
自身の身体を壊してしまうようなことが起こるとか.
そのことを考えていたら詩がまとまって
曲も激しいものになってしまいました.
春とか優しさばかりが強調されるのですが,
僕には冬を耐えて命が蘇る激しさ・厳しさの季節にも思えるのです.
by symplexus (2008-04-04 20:46)
コメント、ありがとう。
Santanaは、高音が持ち味です。
by thaler (2008-04-06 16:08)
ご訪問ありがとうございます。
by mwainfo (2008-04-06 18:57)
thalerさん
いつも素敵な音楽の紹介,
楽しみにしています.
僕の作曲はほんの遊びですが,
新曲をUPしたときなど聴いていただけたら幸いです.
mwainfoさん
辛口の評論にひかれました.
これからも時々訪問させて下さい.
by symplexus (2008-04-06 19:27)
胸にズシンとくる力強い音楽ですね。
音で表現するってステキですね、サチは鼻歌で作曲するのだけど
コードがわからずそのまま消えていきます(笑)
by サチ (2008-05-07 22:10)
サチさん
訪問ありがとうございます.
次はもうすこし明るい曲になる予定です.
鼻歌をそのまま楽譜に変換するソフトが有るそうですよ.
これで曲を改良するというのも良いかも.
by symplexus (2008-05-08 07:34)
高野ぼうき秋にピンクの花が綺麗です。
by エア (2008-06-05 20:55)
>エアさん
nice&コメントありがとうございます.
僕の仕事場の回りはコウヤボウキですっかり
埋め尽くされてしまいました.
秋はピンクの洪水でしょうね.
by symplexus (2008-06-12 22:56)
はじめまして。
テーマ・写真・音楽を合わせている印象を受けました。
ACIDを使われている様ですね。
曲も聴ける形で完成してます。
自分の思い通りに作る為の材料探しで悩むシーケンサ
(DAW)ではありますが、工夫次第で幅も広がるところ
がいいですし、操作性もダントツな気がします。
by catfish55 (2008-07-13 08:59)
catfish55様
訪問,コメントありがとうございます.
20曲ぐらいつくったところで,
そろそろ自作メロディー・ラインと組み合わせてみようか,
などと考えています.
譜面化はトラックがめちゃ多いということだけでなく,
シンセ音はソフトがノイズと判断して自動化がむずかしいと聞きました.
やはりこうした音はコンベンショナルな楽器に置き換えない
別発想のほうがうまくいくのかな~とか思っています.
by symplexus (2008-07-13 10:41)
こんにちは。
アップされている曲、楽しませていただきました。
どれも丁寧に作られていて完成度が高いのにびっくりしました。
僕自身は守備範囲がフォークやブルースをルーツとする
ロック系中心で、広がってもせいぜいジャズくらいまで、
クラシックや現代音楽の素養はまったくないんです。
だから、こういう音楽を作る人が、どんなところから影響を
受けているのかは未知の世界で、興味がありますね。
今後もそのあたりの情報が出てくるのを期待して(笑)
ちょくちょく覗かせていただきますね。
by 軍土門隼夫 (2008-07-16 04:37)
軍土門隼夫様
ご訪問,それに勇気づけられるコメントありがとうございます.
軍土門隼夫さんのブログで音楽との出会いの深さ,
単なる音楽にまつわるエピソードではなく
音楽を全身で感ずることによる理解の深さのことを今考えています.
僕の作曲などそれこそ吹けば飛ぶようなものですが,
現代に生まれて生きる音楽の姿が現代音楽だとすれば
それには無防備なまでに自分をさらして来ということはあります.
今年に入りふとしたきっかけからマーラーの全曲を聴きまくったのですが, 後期ロマン派もまた終わった音楽ではないと確信しました.
僕は本業はビジュアル・アートと生命科学の研究ですが,
音楽についても調子に乗って
これからも自作公開という恥をさらしますので,
アクセスして楽しんでいただけたらと思います.
by symplexus (2008-07-16 18:32)
「終わった音楽」なんてないですよ、この世には。
すべからく芸術作品は、創作されたその瞬間から半永久的に
鑑賞の対象として存在し続けるもので、それがまさに芸術の
素晴らしいところなんだと思いますよ。
というわけで、マーラー、ちゃんと聴いてみようかな。
おすすめがあればご教授ください。
できれば僕の好みそうなものを、というサービス付きで(笑)。
by 軍土門隼夫 (2008-07-22 02:02)
>軍土門隼夫様
再度コメントが有ったことに気づかず失礼致しました.
マーラーの完成された交響曲は9曲,それに交響曲「大地の歌」で10曲,
そのいずれもが独自のカラーを持っているのですが
いろいろな情報から見て好まれているのは5番,6番,9番辺りのようです.
僕自身もこの3つの交響曲は大好きですが,
マーラーへのアクセスというのは一様では無いかも知れません.
作曲順から系統的にとなればもちろん第1番(巨人)からですが,
系統的と言っても時系列ではなく作られた経緯や性格を考えて,
2番から4番までを歌曲集「子供の不思議な角笛」との関連から
<不思議な角笛>三部作とまとめる場合があります.
この是非は別として,声楽パート&オーケストラ・パートに注目するなら
第8番「千人の交響曲」や交響曲「大地の歌」も入れてとなるでしょう.
他,表題や曲の哲学でグループ分けする場合も有って複雑です.
でも,こんな堅苦しいことは無しにしてとなると,
後は好みの問題で,それこそいろいろに分かれてしまいます.
僕個人の好みで言いますと,9番の第四楽章,
このゆるやかなアダージョの美しさは格別だと思うのですが・・
走馬灯のように様々は思い出が去来し,
しみわたる悲しみで言葉を失います.
しかし,第9でも第1,第2楽章はそれほどでもないので,
いろいろな聴き方が有るのでしょう.
5番の生き生きとした色彩感,
大海原を航海しているような音の躍動,
そして劇的と言えば第6番は群を抜いて圧倒的です.
理解困難?と作曲者自身がみなしていたのとは反対に
今では最高傑作と推すひとも多いとか.
それに現代音楽につながる新しさをいうなら
7番はそのフロントに位置しそうだし・・・
支離滅裂の紹介もどきになってしまいました.
ほんの少しでも参考になれば幸いです.
by symplexus (2008-09-29 20:54)