音楽のように振動する心 [作曲]
R&Bのリズムパターンに沿ったメインメロディーの流れに浸っていると,
妙に安定した気分になれる.それがバラードのようにゆったりしたテンポ
であっても,またダンス系のユーロやテクノ,メタルのように早いテンポの
ものであっても気分的な高揚感に違いはあっても,一貫性という点では
あまり変わりは無いように思う.むしろ安定性の中にとりこまれて,そこから
脱出することができないような恍惚感と言ったらいいのだろうか.
ところが近代のクラシック音楽の場合,心の揺れ動くさまがむき出しで
安定性と程遠い曲が多数ある.音楽的なことは専門家に任せるとして,
例えば僕の大好きなサンサーンスのピアノ協奏曲第二番(ト短調)の第一
楽章の出だしなどは揺れ動く心の振動そのままで,自分の心の波長と
合うような時聴くと恐るべき力で共鳴し合い引きずりこまれてしまう.
深い夜のしじまに,分厚い積雲が流れるようなアンダンテ,ただならぬ
緊張の気配が高まり,突如一陣の風とともに暗雲を払うかのような月光,
一挙に開放されたもろもろの想念が雪崩のように崩れ,飛翔するかのようだ.
この部分に小節の区切りなど有るのだろうか?
今回の曲ではリズムは無いに等しい単純な繰り返しにすることにした.
心の振動のようなメロディーの波動に焦点を合わせたつもりだが,結果は
成功したかどうか定かではない.タイトルは"a song from the cosmos",
ちょっと大げさだったかな!
写真の一つは口径20cmの工房の反射望遠鏡,雨が観測室に入って
追尾装置が壊れてしまった.ピアノも望遠鏡同様安いものである.
ご訪問ありがとうございました。
ピアノの写真、カッコイイですね。言葉も。
またオジャマします。
by blues (2007-09-30 17:41)